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クラブOB会訪問②:グリークラブOB会「城北メンネルコール」幹事長 鈴木 能晴さん​ #2

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■城北学園グリークラブの活動内容

山口先生:その後、城北学園グリークラブ(合唱部)の活動として、大会においては、2002 年(平成14 年)に全国高文連主催の全国高等学校文化祭「神奈川大会」合唱部門の東京代表になりました。その演奏については読売新聞に記事が掲載されました。また、〈東京 春のコーラスコンテスト2019〉では、成人男性と競って「ユースの部 男声」において、優秀賞を獲得しています。ジョイントコンサートとしては、国学院久我山高と東京家政大学付属女子高との「トライアングルコンサート」、ボランティアグループ「ともに生きる」との「ふれあ~サロン」などを行っています。なお、「Nコン」の東京優勝の際に歌った北欧フィンランドの作曲家シベリウスの作品の数々を、フィンランド語で日本初演を行っています。そして、合唱界における代表的な作曲家の多田武彦氏へ依頼した、男声合唱組曲(「山村暮鳥の詩から」(1984 年)と同じく「尾崎喜八の詩から・第三」(1993 年)の二つの委嘱作品を初演したことも、合唱界に足跡を残しています。

後者を初演した創団35周年記念 第28回定期演奏会から、中学生にもグリークラブの門戸を開放しました。それ以前は高校生のみの部活であって、変声期がある中学生は入部できませんでした。中学生を受け入れてから、それなりに工夫を重ねて活動を続けていました。ちょうど私が2005年から、イタリアとオーストリアに留学して、そこでベルカント唱法を習ったのをきっかけに、グリークラブの発声方法をこの唱法に転換しました。すると世界標準の発声法により、中学生を交えても、独唱であっても、合唱であっても、コーラスが一層明るくホールに響くことができるようになったのです。

来年、2023年(令和5年)の3月18日に行われる第57回定期演奏会は、城北学園創立80周年を記念して、文京区のトッパンホールで、OBと共同で大掛かりにやる予定でおります。

1986年7月トライアングルコンサート 都市センターホール

 

鈴木幹事長:これまでの定期演奏会でのエピソードをいくつか紹介します。 1980年(昭和55年)から1983年(昭和58年)までの4年間、日本都市センターホールで行われた、第15回から第18回までの定期演奏会では、三笠宮寛仁親王[2012年薨去]と三笠宮容子内親王の両殿下に、ご臨席を賜る光栄に預かっております。

両殿下にお聴き頂いたこの1983年(昭和58年)の第18回と、1993年(平成5年)の第28回の定期演奏会では、それぞれ創団25周年・35周年を記念して、男声合唱界では知らない人はいないと言われる、作曲家の多田武彦先生にお願いした委嘱作品を初演しました。この作品は、城北によって初めて世に発表され、音楽の友社からは楽譜も出版されています。

笹倉先生と山口先生が多田先生と親交があったご縁により、多田先生に城北まで足を運んで頂き、現役部員とOBが直接指導を受けたこともあります。

1998年6月多田先生との練習風景

 

また、1998年の第33回定期演奏会では創団40周年記念として、多田先生の委嘱作品「尾崎喜八の詩から・第三」の指揮において、大変有難いことに先生自らタクトを執って頂きました。

菅野副幹事長:定期演奏会で、グリークラブ団員とメンネルコールとで合唱する曲があります。ドイツの作曲家ハインリッヒ・ ウェルナーの「野ばら」です。

この曲名を冠した『野ばら』というオーストリア映画が、日本で1958年に公開されて大変話題になりました。先に山口先生がおっしゃられましたが、1958年に合唱部発足後、初出場した「野ばらコンクール」の名称のきっかけとなった合唱曲です。それ以降、この曲は我々の団歌となっています。定期演奏会では、『野ばら』をクロージング曲として歌う時もあれば、アンコールで使う時もあります。終演後に団員・OBがステージ上に集まってメモリアル曲として合唱する、思い入れのある曲です。

なお、1984年(昭和59年)のNコン東京大会で、当時私は高3でしたが、山口先生の指揮でそれまで常勝校だった都立八潮高校を破って最優秀校に選ばれたときのことは忘れられません。

中村副幹事長:演奏会ではないのですが、1987年(昭和62年)にNHKで放映されたドキュメンタリー特番「歌は青春の輝き」で、主演として何日も現役生のグリークラブを取材してもらい、城北メンネルコールも紹介されて、大きな反響がありました。

 

■OB会の特徴

鈴木幹事長:中村副幹事長が前の幹事長の時に、現役生との交流をそれまで以上に篤くした結果、部員が高校卒業後、大学の合唱部に流れずに、城北メンネルコールに参加してもらえる機会が増えました。それまでは40代、50代のOBの割合が比較的多かったので、現役生には気兼ねが相当あったようですが、OB年齢が若返ったことで、現役生も自然に接してもらえているのではないでしょうか。

今はコロナ感染症対策上、現役生の合宿はできていませんが、一昨々年まで春と夏の2度、校内合宿をしています。だいぶ遡りますが、私が現役生だった1980年代には、山梨県の西湖、茨城県の那珂湊、千葉県の岩井、神奈川県の城ヶ島などで合宿をしていました。OBも日中参加して頂き、後輩の指導と交流に努めてもらいました。

また、2019年の文化祭では、城北学園グリークラブと城北メンネルコールの合同コンサートを行っています。

菅野副幹事長:1967年(昭和42年)の現役部員は高1から高3まで約70名おりました。卒業した元部員のうち15名が、前年に発足したばかりのOB会「笹の会」に入会してから、2022年3月時点でOB会発足57年目にして、およそ570人の登録OBがおります。

登録OBとは、高3卒業時点で在籍していたという条件をクリアした人たちを言うので、単なる「元合唱部のOB」を指すものではありません。

中村副幹事長:今現役生を指導されているのは、常任指揮者で顧問の山口祐二先生です。他に、顧問で英語科の小松原邦信先生、顧問でピアニスト・音楽科の冨澤裕貴先生、コーチで元顧問の関口一夫さんがいらっしゃいます。城北メンネルコールも現役生と共に指導を仰いでおります。

 

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