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クラブOB会訪問②:グリークラブOB会「城北メンネルコール」幹事長 鈴木 能晴さん​ #3

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■城北学園校歌と逍遥歌について

山口先生:1948年(昭和23年)卒業の旧制4回生で、今年91歳になられる同窓生から、城北の逍遥歌と校歌を歌って人生の糧としたい、という内容の手紙が2月に校長に届きました。この方には城北の逍遥歌と校歌の歌詞と譜面が掲載されたグリークラブアルバムと一緒に、手紙を添えて返信しております。

1941年(昭和16年)の旧制城北中学校創立から5年後の1946年(昭和21年)に、学園の校歌はできました。2代目校長の近藤薫明先生と國學院大学の同窓で、同大学の教授をなさった著名な国文学者、武田祐吉先生が作詞をされています。近藤校長が、当時、音楽科教諭だった市村丈一先生に「めずらしい校歌を作曲して欲しい、武田祐吉先生の作詞に曲をつけて欲しい」と依頼され、かなりの推敲を重ねられて作曲されたと、市村先生ご本人から直接伺っています。

私も校歌を書いている経験から述べますと、開校から学年がそろい、校歌が制作される流れがあります。城北もそれに沿って、生徒の目を通して学校の周囲を展望した歌詞に、建学の精神が詠われています。それに寄り添って誰もが共感を覚えるような、そして専門家が唸るような名曲を、市村先生には生んで頂きました。

2021年11月1日の学園創立80周年記念式典は、新型コロナ感染症対策のため中止となってしまい、残念ながら歌を合唱する機会はありませんでした。ただ、1991年(平成3年)の創立50周年記念式典の折には、かなり盛大に式典を開催出来て、校歌を作曲して頂いた市村先生には、わざわざ長野県上田市から来校頂きまして、グリークラブで歌う校歌を聴いてもらえたのです。

—広報委員注:市村丈一先生は2008年(平成20年)4月に逝去されました—

一方、城北の逍遥歌の歌詞を書いてくださった角川源義先生は、城北で国語科の先生をする傍(かたわ)ら、城北に近い小茂根あたりに書店を開いていたそうです。それが現在の角川書店のはじまりです。源義先生に1945年(昭和20年)に歌詞を書いて頂きましたが、作曲者がどなたなのかは分かっておりません。譜面が無かったので、学校の建学50周年に際して、旧制一期の先輩方に歌ってもらったのを、私が採譜しました。校歌を作曲された市村先生にそれを見てもらい、補作してもらった楽譜を、創立50周年記念の「城北史」と、創立80周記念に上梓した「グリークラブアルバム」へ掲載したのです。卒業してからもずっと城北学園を想い、校歌や逍遥歌を歌ってくださるのは嬉しいですね。

――取材日:2022年(令和4年)3月12日 取材・編集 広報委員会 清水康二(第35回生)

城北学園校歌

城北逍遥歌

 

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